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01/19-01/20, 2005 R.Ackoffとの遭遇

作成日: 2008.02.29
更新日: 2012.12.06

Russel Ackoffとの遭遇

2005年1月

0. はじめに

2005 年 1 月 に、英国のHull Business Schoolを訪問し、システム思考の重鎮ラッセルエイコフと親しく話をする機会を得た。 ここに、その様子を記述しておく。

1.1月19日

エイコフと私は同じホテルに投宿することになっていた。エイコフと一緒に飲みに行くということで、7時にジェニファーが我々のホテルまで迎えに来るということになっていた。 約束の時間の少し前にロビーにゆくとジェニファーがもう一人の女性とすでにバーで飲んでいた。誰かと思ったら、アマンダ・グレゴリーだった。リンカーン以来、7年ぶりだけどあまり変わっていない。ジェニファーと二人で11月に神戸の学会IFSRに是非行きたいとのこと。実現するとうれしい。アマンダは、大学の授業等を含めとても忙しそう。(Zhuがいうのには、年初に3ヶ月単位で、研究目標と計画を申告し、それが実際に実現されているかチェックされるとのこと。実質的なペナルティはないがやはり計画が実現できない期間が長く続くと居心地が悪くなるか授業が増やされるという。)

エイコフとマイクはすでにパブで飲んでいるという。3人でそこにゆくと、ホテルから近い前の日に我々を連れて行ってくれた例のパブだった。マイクのお気に入りという。暗い中で名前をいったがちょっと緊張した。確かに85とは見えない。あと、マンディーとマーケッティングの先生(若い男性。元々は経済だがマーケッティングを教えているとのこと。珍しく日本人の女性が生徒にいるという)が参加。マイクとエイコフの2人は6時半から飲んでいたという。アマンダが何を飲むか聞いてくれたので、ラガーを半パイント注文する。エイコフとは席が遠かったので隣のアマンダといろいろ話した。最近、NPOや病院などの評価について研究しているという。今度、メールを書いて情報交換することにした。

8時半に食事のために移動。昨日もそうだがこちらは夜が遅い。何でこんなに連中は元気なのだろう。朝は9時からみんな来るというのに。予約してある場所はなんとホテル Beverly Arms Hotelのすぐ隣のイタリアンだった。今回はエイコフのとなりに座って、話をすることができた。ワインといろいろなピザを人数分とって食べたが、エイコフの食欲にびっくり。また、ワインをついでもらったりして恐縮。なかなか気さくな感じで、教科書で勉強した大家とは感じさせない。昔自分の元で学位を取った日本人がいたとの話を聞いた。クロイワ? 話は尽きず、終わったのは11時頃。やはり、ちょっと疲れた。帰りがけにエイコフが明日9時に一緒に朝飯を食べようと誘ってくれた。明日は10時15分にマイクが二人を迎えにきてくれて、夕方8時からの正式なディナーまでリラックスの日になるはずだ。

 

PICT0028(変換後).jpg

 

2.1月20日

少し緊張して9時前にロビーでエイコフを待つ。時間通りにやってきて挨拶。着席するとFull English Breakfastを注文。すごい食欲にまたびっくり。そういえば、昨晩、システム科学をやっている人はみんな長生きだとマンディーがいっていた。去年、バナシーやチャーチマンなど大物が相次いでなくなったが、70代後半は当たり前、80代がふつうのよう。このことで若い連中をシステム分野に引き込めないかと、マンディーと大笑いした。

従来のORが分析をするのに対して重要なのは設計であり総合であるという。前者は教えられるが後者は難しい。パーツパーツを理解し単に組み合わせてもだめで、全体をとらえて最初から初心に返って設計することが大切。人間誰でもprisoner of past (今朝のニュースで使っていた言葉。早速使ってみた)で、from the scratchで考えることは難しい。運動性能を上げようとしてホンダに最強のロールスロイスのエンジンを積んでもナンセンス。全体をとらえて、組み合わせでなく最初から初心に返って設計しなければならない。
頭が痛いからといってすぐ開頭手術をするのはばかげており、まずアスピリンを飲むだろう。HowでなくてWhyが重要。分析はHowに関心があり、設計はWhyに答えなければならない。設計はエイコフのキーワードのようだ。

日本ファンで、ずっと日本車に乗っているという。一度トヨタにしたが、ホンダが好き。アメリカでホンダが成功したのは、駐車しやすい小型車を求める女性の心をとらえたからだという。働く女性は、会社で履く靴と運転する靴を履き替えることが必要だということを認識して、履き替え用の靴を入れる場所を作ったのが大正解という。おもしろいエピソードだ。

また、トヨタには3つマイナーな改善点を自身で指摘したという。クラクションの位置が使いにくい、計器のガラスが日光を反射する、自転車を乗せるときに乗せにくい。こんな単なる顧客の意見が3ヶ月後に実現され驚いたという。それに引き替え、GMに文句を言ったら、自分たちは顧客の立場で考えてい驍ニいわれて、一顧だにされなかったという。

 

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