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研究室の生活

作成日: 2008.02.29
更新日: 2012.12.06

木嶋研生活案内

Q:研究室の日々の活動はどうなっているか.

A: 修士課程1年次は,学部時代のバックグラウンドの多様性を生かしながら研究室固有の研究を十分行うために必要となる基礎的知識のトレーニングに当てられている.また,2年次は,修士論文の執筆に費やす時間は当然増えるが,研究室のゼミに出席することも要求される.具体的には,毎週次のようなゼミをおこなう.

修論ゼミ
修士2年生は修論の進行状況を発表する.修士1年生は,最新の自分の興味のある論文(英語)を読み,その報告と評価を行う.博士課程学生も随時自らの研究について報告する.
ハードシステムアプローチに関するゼミ
意思決定に対する数理的なアプローチ・方法論を記述した定評のある,あるいは最新の書籍を選定し輪読する.
ソフトシステムアプローチに関するゼミ
価値と意思決定に対するソフトシステムアプローチに関する定評のある,あるいは最新の書籍を選定し輪読する.社会人ドクターに対しても必修のゼミであり,学年を越えた研究室内の人的交流の場所でもある.
数学基礎ゼミ
特別演習の形式で開講している.数理的な議論をする能力を高めたり,数理的な論文を読む能力を鍛えたりすることが目的のゼミで,修士1年生が対象である.オリジナル教材”Mathematical Structure” をテキストとして使って,素朴集合論,論理、代数構造の初歩的な学習を演習形式で行っている。論理的思考の涵養を目的とする。

週ベースの研究活動だけでなく,長期ベースには

東京工業大学大学院 社会理工学研究科 価値システム専攻 猪原健弘研究室

東京工業大学大学院 総合理工学研究科 知能システム科学専攻 出口弘研究室

と合同して,東京工業大学システム系 3 研究室(通称:システムファミリー)として活発に共同活動を行っている.この活動のサイクルは 4 月の大岡山キャンパスでの花見から始まり, 3 月の謝恩会で 1 回転する。

システムファミリーの主な年間行事:

研究室に,ゼミ掛,コンパ掛,ネットワーク掛を常設している。

春ゼミ( 4 月),花見( 4 月),科哲ゼミ( 5 月or 6 月), 夏ゼミ( 9 月),秋ゼミ( 10 月),忘年会( 12 月),追い出しコンパ( 2 月),謝恩会( 3 月)。これ以外にも,バーベキュー,餃子パーティーやおでんパーティー,テニス大会など,様々な活動を共にしている.

以下、春ゼミ・科哲ゼミ・夏ゼミ・秋ゼミについて説明する。

春ゼミ
システム論について行われるゼミである.いわば,システム論についてのたたき台のようなゼミである.4月初旬(前期講義の始まる前)に2日間に渡って学校で行われている.文献を用い,各人が割り当てられた部分を読み,発表をおこなう.
使用文献例: George J. Klir “Facets of Systems Science”
科哲ゼミ
科学哲学ゼミのことで,例年6,7月あたりに行われ,システムファミリーの全学生・全教官が参加する最大規模のゼミである.このゼミは,松田・高原・中野時代から20年以上の長い歴史を持つもので,その意味合いも含めて各研究室にとって重要なゼミという認識になっている.ゼミは,2泊3日の合宿形態をとって行われていて,近年は,茨城県の大洗にある東工大の研修所を会場にしていたので,「大洗ゼミ」とも呼ばれているが,1997年以降八王子のセミナーハウスで行われている.発表は縦割り(研究室や学年を縦に割ったもの)の班毎に行われ,各班はゼミの発表に向けて「プレゼミ」と称されるゼミを1週間前より,割り当てられた内容についての様々な議論を行いつつ発表準備を備える.
使用文献例: Anthony O’hear “Introduction to the Philosophy of Science” (高田・佐野訳「科学論の展開 –科学と呼ばれているものは何なのか?」恒星社厚生閣)
夏ゼミ
9月初旬に,システムファミリーの大学院生が,各自の研究分野における最新の論文を読んで発表するゼミである.発表は英語のみ,質疑には日本語が許される。各所属研究室毎に,様々な研究テーマが発表されるので,他分野における最新テーマなども知ることができる。
秋ゼミ
例年10月末に行われ,科哲ゼミ同様システムファミリー全員が参加し,2泊3日程の合宿形態をとって行われる大規模なゼミである.ここでも,縦割りでグループがつくられるが,発表は各班毎に興味のある分野についてなら特に指定はないが,詳しく調べあげたうえ,必ず結論(かなり大胆なものもでることがある)を提示するというものである.プレゼミで議論した内容を中間発表ということで最初に発表し,質問などでたたかれた点について再検討した上最終発表を行うというのが,一連の流れである.かつて,そこで発表された内容を修正して,修士論文にしてしまったという話も残っている.

[価値システム専攻としての活動については、専攻のウェブサイトを参照のこと]

(回答者:木嶋)

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